
寒くなるにつれて、
おでんが食べたくなります。
おでんは体を芯から温めてくれる
冬のご馳走です。
大人数の友だちで、
わいわい食べられるのも
うれしいですね。
大根・玉子・ちくわ・昆布・
こんにゃくなどが、おでんの具材の
定番ですね。
しかし、おでんの具材には
地域によってずいぶんと違いがあります。
例えば、はんぺんは
北海道・東北・関東・東海と北陸の一部、
それと沖縄県の人はおでんに入れます。
牛すじを入れるのは、
近畿・中国・中部・四国・九州と
東海の一部です。
じゃがいもも地域によって違います。
近畿・四国・中国地方・関東地方の人に
入れる!が多い調査結果があります。
ちくわぶは・・・
「えっ!ちくわぶって何?
ちくわと違うの?」
そうです。ちくわぶは一部の地域の人しか
知らないおでんの具材なのです。
ちくわとは全くと違う食べ物なんです。
「全く知らない」という人は、
関西中心にまとまっています。
少なくても東北と関西に
住んでいたことのある筆者は知りません。
「知らない」と答えた人は、
きっと関東以外に住む人でしょう。
ちくわぶは関東独特のおでんの具材です。
ちくわぶを知らないあなた!
関西の人ですか?少なくても
関東の人ではないですね。
Contents
おでんにちくわぶを入れるのはどこ?
ちくわぶは、主に南関東の6割から
7割の方がおでんの具材に入れています。
ちくわぶは、関東では当たり前の具材らしく、
山形でも入れるそうです。
筆者は東北の人間なのですが、
山形でちくわぶを入れるんですね。
知らなかった!
従妹に「ちくわぶって知ってる?」と
聞いたところ、「なんでそんなこと聞くの?」と・・・
やはり、ちくわぶをおでんに入れることは、
関東では当たり前でした。
つまり、ちくわぶはローカルフードだった!
ということになります。
しかし、なぜちくわぶが日本全国に
広がっていないのでしょうか?
それは、地域には地域ごとの
「粉もの文化」が根付いており、
他の地域のものを受け入れる必要が
なかったと思われます。
しかも昔は物流や交通手段も
あまりなかったでしょうから。
たしかに、小麦を使った名物は各地にあり、
そこにちくわぶが入っていくのは
難しかったのかもしれません。
おでんにちくわぶを入れるようになった歴史とは?
ちくわぶを漢字で書くと「竹輪麩」と
なります。小麦粉のグルテンで造った
竹輪という事です。
明治・大正期に活躍した落語家は、
ちくわの代用としてちくわぶを使用する
蕎麦屋の噺(時そば)を演じております。
少なくとも当時の東京には
存在していたことがわかります。
ちくわぶの起源には、
大きく3つの説があります。
一つは、外見がそっくりで、
戦前まではポピュラーな食材であった
「白ちくわ」を模して作られたという説です。
もう一つは、京生麩が原型であることが考えられ、
精進料理の麩を元に関東地方で作られた説です。
そして最後に、当時は高価であった
魚のすり身を使用したちくわの代用に、
安い小麦粉を使用したちくわぶが
関東で作られたことからという説です。
いすれにせよ、関東では、
ちくわぶは太平洋戦争後、
食料難に苦しむ関東人を腹持ちのよさで
救ったということで、長く愛されてきました。
まとめ
ちくわぶは、小麦粉のみで作られ、
原料に魚肉は一切使用していません。
ちくわぶは、小麦粉と魚肉を
一緒に混ぜて造っているのでは?と
勘違いされている方がいらっしゃいます。
正真正銘、小麦粉100%の製品なのです。
ちくわぶは、東京近辺のおでんの具材です。
ですから、東京以外の地方では、
耳にしたり口にしたりしないでしょう。
関西では全く知らないという人も多く、
筆者もその一人です。
関西では見かける機会の少ないちくわぶは
関東ではおでんの具として
必ず入っているほど定番の具材なのです。
関西に住んでいるあなた!
おでんにちくわぶを入れて
食べてみてはいかかでしょうか。